ひまわり御膳

 こんにちは。管理栄養士の横道友理子です。
 朝晩、だいぶ過ごしやすくなってきましたね。今年の夏は、いかがでしたでしょうか?
 外を歩くと、ひまわりをよく見かけます。太陽に向かって咲くその生命力からは、自然と元気をもらえますね。明日の夕食は、「ひまわり御膳」を提供します。どうぞ美味しく召し上がれて、夏の思い出の一つとなっていただけたら幸いです。



『ひまわり御膳』


♢夏の思い出 黄色と白のとうもろこしライス

 採りたてのとうもろこしは、黄色と白の2種類です。一度蒸してからバターソテーをし、コンソメ味で炊き上げました。旬の甘さは新鮮そのもの。ご飯にほんのり甘さが浸みて、シャキシャキした歯ごたえがしっかり残っているのが特徴です。とうもろこしとバターの相性は抜群で、口に運べば優しい風味に包まれます。
 とうもろこしは、でんぷんを主成分としていますが、食物繊維やマグネシウムも豊富なので整腸作用も期待できます。また、胚芽部分にある不飽和脂肪酸は、動脈硬化を予防する働きがありますので、この時期にはぜひ召し上がっていただきたい一品です。



♢スズキのハーブグリルと冬瓜の花びら ひまわりを咲かせて 〜ケッパーオリーブソース〜

    
 ハーブの香り漂うスズキと、黄色く色づかせた冬瓜で、元気いっぱいのひまわりを咲かせました。花びらの黄色には、サフランを使用。レモン汁、レモンの皮も加えて一緒に煮込むことで甘酸っぱさが感じられます。ソースはトマト、ケッパー、オリーブが合わさり、酸味の効いたシンプルな味わいに仕上げました。スズキの上にかけると、粒々のケッパーがひまわりの種を思わせ、とても可愛いです。



アーティチョークを包んだ森の切り株パイ 

 
 サクッと香ばしいパイの中には、みじん切りにしたアーティチョーク、ほうれん草、玉ねぎ、ひまわりの種が入っています。焦げすぎないよう微妙な火加減で焼き上げるのは、シェフの慎重さが伝わります。ひわまりの種は、オレイン酸を多く含むことで血中コレステロールを低下させ、ビタミンEが豊富なので老化防止、美肌にも効果的です。鉄分や葉酸も十分に含まれていることから、成長期のお子様や妊婦の方にお勧めな食品でもあります。



♢イチジクとマスカットのちょっぴり甘い大人のサラダ 

 完熟したイチジクとすっきり爽やかなマスカットは、バルサミコ酢に大変よく合い、ほろ苦い大人の甘さとなりました。オリーブオイルで酸味を和らげ、ベビーリーフ、トレビスと和えると大変上品な味わいです。



クレオパトラも愛するモロヘイヤスープ

 スープ全体を覆うのは、みじん切りにしたモロヘイヤ。今が旬のモロヘイヤは、β-カロテン、カルシウム、鉄、カリウム、ビタミンC、E、ビタミンB1、B2、食物繊維を多く含むことから、野菜の王様とも言われています。更に、茹でると出てくるネバネバ成分は胃を保護しますので、夏バテで疲れた胃を助けてくれます。かの有名なクレオパトラも、美容と栄養のために好んで飲まれ、美しい体を保っていたようですね。
 スープの中には鶏肉、人参、玉ねぎが入り、オリーブオイルと白ワインでコクを出しています。肉と野菜の旨みがモロヘイヤの中にしっかり隠れていて、とろみのある飲み心地は、大変あとを引く美味しさです。



♢魔法にかけられたフルーツトマトゼリー

 ゼリーの真ん中に浮いているのは、フルーツトマトのコンポートです。一口含むと、その柔らかさ、ジューシーな香りと濃厚な甘味が口いっぱいに広がり、まるでトマトが魔法にかけられたかのようです。丸々一つ入っているので、食べ応えも十分あります。うっすらリンゴ味のゼリーはトマトの甘味を更に引き立て、旬の味わいが楽しめますね。