ハロウィンメニュー

10月31日の晩は、西ヨーロッパ由来のお祭り「ハロウィン」の夜。小児科外来や産婦人科病棟でもハロウィン飾りが飾られて、ささやかながらに楽しいお祭りの雰囲気を出しています。

「ハロウィン」とは日本で言う「お盆」のようなもので、ケルト人の1年の終わりである今夜は死者の霊が家を訪れたり、魔女や精霊が町に現れると信じられてきました。今日では収穫祭の意味も重なり、子どもたちが魔女やカボチャのお化けに扮して近所の家を廻っては「お菓子をくれないとイタズラしちゃうぞ」といってお菓子をあつめる行事が有名で、日本でもすっかりお馴染みのお祭りとなりました。

今夜のイベントメニューには、そんなハロウィンにちなんだ「ハロウィンメニュー」を、若い奥山シェフが遊び心いっぱいに作ってくれました。

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◇前菜:シーフードマリネ レモンジュレ添え

カクテルグラスに浮かぶのはハロウィンの夜に輝く大きな紅い月…、その怪しい輝きに照らし出された枯れ木が怪しさを演出。バラエティ豊かなシーフードと彩り野菜を冷たいレモンジュレでマリネしました。

海老は尻尾までやわらかでぷりぷり! 添えられたディル(ハーブ)の上品な香りと爽やかな苦味が、海老の味を一段と引き立てます。カクテルグラスに盛られているのはイカ、アサリ、ホタテ、トマト、オリーブ、レッドオニオン。ほど良い酸味のレモンジュレが具材それぞれのおいしさを際立たせ、魚介類の旨味と野菜の香りがレモンの涼しげな風味とともに、マイルドに調和します。

<海老、イカ、アサリ、ホタテ、トマト、レッドオニオン、ディル、オリーブ、レモンジュース>







◆スープ:カボチャとキノコのミネストローネ

カボチャの甘味と旬のキノコの旨味が楽しめる、具沢山の野菜スープ。

「ミネストローネ」とは、トマトを基本としたイタリアの野菜スープ。トロトロに煮込まれた野菜がたっぷりと入ったスープはサラサラでしつこくなく、それでいてトロトロ野菜がクリームスープのように濃厚な舌触り。カボチャの甘味と野菜の深い旨味が溶け込んで、ハロウィンの魔法にかかったようなミラクルなおいしさをお楽しみください。
<カボチャ、シイタケ、シメジ、舞茸、たまねぎ、ニンジン、トマト、イタリアンパセリ





◇サラダ:ミックスハーブサラダ カボチャチップ添え

みずみずしいハーブのサラダに添えられたカリカリのカボチャチップが、枯れた菜園の不気味さを醸し出しています。

緑がまぶしいルッコラとベビーリーフは新鮮な野菜の旨味がいっぱい! 相性の良いバルサミコドレッシングによりおいしさが一層引き立って、赤パプリカの優しい甘味とハーブのしゃきしゃきな歯触りがとても心地よく、食べて癒される一鉢です。

ほんのり甘いカボチャチップのしっかりとした歯応えと、噛んではじけるパンプキンシード(カボチャのタネ)の香りが、味にアクセントを添えていて、おいしくて、もっとたくさん食べたくなるようなサラダです。
<ベビーリーフ、ルッコラ、カボチャチップ、赤パプリカ、パンプキンシード>


◆メインディッシュ:ロールチキンの黒ゴマソース ハロウィン飾り

ハロウィンメニューの中で最も目を引くのがこのメインディッシュ! こんな楽しいお皿は見たことがありません! 
黒ゴマソースで描いた夜の闇には2つの大きなカボチャ大王が怪しく踊り、空には星とコウモリが、そして魔女がホウキに乗って飛んでいます!

カボチャ大王は鳥のムネ挽肉で成形し、目はニンジン、ハナはアスパラ、笑った口はほうれん草でつくり、チキンレッグで巻いて焼いています。チキンレッグから出る脂の旨味とムネ肉のさっぱり感が絶妙のバランスで、香ばしくて滑らかな黒ゴマソースにからめていただけば、お肉の旨味と甘味が口いっぱいに広がります。この黒ゴマソースにはこっそり隠し味にマヨネーズが使われていて、しっとりとした舌触りと奥深い味わいを生み出しています。

コウモリは甘くてホクホクのサツマイモ、黄色く輝く星はダイコンをマスタードで煮てあって、ピリリと辛い大人の味。こちらも黒ゴマソースを絡めてお召し上がりください。

さらにこのお皿に立体感をつけているのが、揚げナスで作られた魔女。
ナスのへたを帽子に見立て、さっと揚げてからひねった皮がマントのように見える芸の細やかさ。香ばしくカリカリに揚げられたゴボウチップで魔女のホウキを表現しています。みずみずしいナスからあふれ出すジューシーな甘味と黒ゴマソースがぴったり!

楽しくて、おいしくて、とても満足なメインディッシュです!
<チキンレッグ、鶏ムネ挽肉、ニンジン、アスパラ、ほうれん草、黒ゴマ、ナス、サツマイモ、ゴボウチップ、大根>





◇デザート:カボチャとクリームチーズのムース


小さなカボチャお化けのパイがかわいいカボチャのムース。
パイは生地をカボチャの形に切り抜き、チョコレートで顔を描いています。パリパリで香ばしく、甘い生クリームとよく合います。

ムースは2層になっていて、表面はしっとり甘いカボチャのムース、その下に濃厚なクリームチーズのムースが隠れています。カボチャムースに使われたラム酒が深い尼煮を際立たせ、チーズの酸味とカボチャの甘味が舌でとろけて、心地よい味わいのデザートです。
<カボチャ、クリームチーズ、パイ、セルフィーユ>









◆かぼちゃロールパン・バケット・バター

ふかふかに焼き上げられたかぼちゃのパンは甘くてやわらか、バケットカリカリで香ばしいおいしさです。

バケットは黒ゴマソースを絡めて食べてもおいしくて、かぼちゃのロールパンはミネストローネスープに浸しても楽しめます。


目でも楽しめて、食べてもおいしい♪ 
お腹いっぱいで、豊かな気持ちになれる、そんなハロウィンのディナーメニューを、どうぞお楽しみください。