産後特別食の朝食

 こんにちは。管理栄養士の横道友理子です。
 先週は大雪となり、東京では4年ぶりに20cm以上の積雪となったようです。今はだいぶ溶けていますが、凍っている路面もありますので、足元には十分お気をつけくださいね。また、今週も雪の予報が出ております。健診などで受診される方は、無理のないようご来院ください。
 
 さて、今回は先日ご提供しました朝食をご紹介します!産後の患者様は夜も授乳でエネルギーを使うので、朝はとってもお腹が空きます。
 「朝ご飯が待ち遠しかった!」と、1番のりでカフェテリアに見える方もいらっしゃるほど。

 こちらは、人気メニューのひとつでもある『トマトの玄米粥』。産後の疲れた体に優しい、栄養豊富なお粥メニューです。


『トマトの玄米粥』

 玄米の中にトマトを入れ、かつおと昆布のだしでじっくり炊きました。お粥のとろんとした柔らかさに、玄米のプチプチが合わさって新鮮な食感です。玄米は、ビタミンB1や食物繊維、鉄分、葉酸などが豊富なので、妊産婦さんには積極的に摂っていただきたい食材です。特に食物繊維は白米の5倍も含まれるので、便秘の改善が期待できます。
 お粥にトマト!?と驚かれるかと思いますが、意外にこの組み合わせが合うのです。トマトはグルタミン酸という旨み成分が多く、味に深みを与えてくれます。欧米では、昆布や鰹節のように出汁として、料理に使われることもあるようです。 
 
 トマトには、活性酸素をやっつけるリコピンが豊富に含まれます。生活習慣病やガンの予防に効果的なので、肥満や血圧が高めの方には、特におすすめですよ。調理法として、加熱をしたり油と一緒に摂ることで、吸収率がぐんとアップします。今回は、お粥の中にトマトを混ぜこみ、更に別皿でオリーブオイルを添えました。お粥に油!?と驚かれた方、こちらも意外と合うのです。トマトの酸味と玄米の甘味にコクが生まれ、リゾットのような洋風料理が味わえます。
 

白身魚のムニエル レモン風味』

 淡白でくせのない舌平目を、レモン風味のムニエルにしました。身が柔らかく、ふっくらしているのが特徴です。
 他の魚に比べて脂肪分が少ないので、まだ胃が目覚めていない朝でもさっぱり召し上がれますね。付け合せは、長芋とズッキーニのソテー。長芋はすり下ろして食べるのが一般的ですが、ソテーにするとほっこりシャキシャキに仕上がります。


『和風味噌チャウダー

 トマト粥とムニエルには、味噌汁とスープ、どちらが合うのでしょう・・・。
 そこで和食と洋食担当のシェフが協働して考案し、味噌と豆乳を合わせたスープが出来上がりました。この二つは相性が抜群!豆乳のまろやかさが加わることで、味噌の量が減って塩分も抑えられます。
 

『手作りグラノーラ

 カスピ海ヨーグルトに、シェフ特性の手作りグラノーラをお付けしました。はちみつのほんのりした甘さと、くるみとナッツの香ばしさが合わさったグラノーラ。「ザクっとした食感がいい!」「甘さが好み!」など、患者様からも大好評の1品です。

 朝食は、1日の元気の源です!特に妊産婦さんは、朝食を抜くと貧血や便秘になりやすいのでしっかり摂っていただきたいですね。
 朝はお忙しいかと思いますが・・・いつものコンソメスープを豆乳やミルクスープにしたり、野菜や卵を加えてたんぱく質を補ってあげると、バランスも良く栄養価が上がりますよ!