1月7日は『七草粥』

 こんにちは。管理栄養士の横道友理子です。
 今年はお正月から晴れ間が続いていましたが、空気はきーんと冷たいですね。首を温めると、体感温度が3度上がるそうです。外出される際は、マフラーをしっかり巻いてお出かけくださいね。

 さて、今回は1月7日にご提供しました、『七草粥』についてご紹介します!

 『七草粥

 ふっくら炊けて熱々。とろりとしたお粥に七草が混ざり、爽やかな風味が広がります。あく抜きをしっかりすることで、独特の臭みが出ずにあっさりした味に仕上がりました。患者様からは、「今日は七草粥の日ですものね!食べられてよかった。」「優しい味付けで美味しかったです。」などの感想をいただき、入院中ならではのイベント食に喜んでいただけたようです。

 七草粥は、正月にご馳走がたくさんあったことで疲れた胃を休める為に食べるという風習がありますが、本来は人日の節句と言って、「ご節句」の行事の一つです。人日(1月7日)の節句七草粥を食べて、1年間の無病息災を願う伝統行事とされています。
 
 七草は、早春にいち早く芽吹くことから”邪気を払う”と言い伝えられていますが、栄養学的にも体に良い効能がしっかりあります。
 
 それでは、それぞれの意味をご紹介しますね。

〇セリ
血圧低下や解毒作用、整腸作用や利尿作用など、様々な効果があります。


ナズナ
別名、ぺんぺん草といいます。利尿作用や解毒作用を持ち、消化機能を整えます。


ごぎょう
喉の痛みをやわらげ、咳止めや気管支炎を防止します。


ハコベラ
利尿作用や止血作用があります。


ホトケノザ
解熱、陣痛作用があります。胃を調子を整え、食欲増進効果も期待できます。


スズナ
消化促進、精神安定があります。


スズシロ
胸やけ、胃もたれを防止します。

 このように、七草には体に良い効果がたくさんあります。正月料理を食べたこの時期、胃に優しい七草粥を食べるのは、理にかなっていたことがわかりますね。


レシピはこちらです。
【材料】2人分
米  2/3合(100g)
水      1ℓ
春の七草 2パック
塩     1.0g
白ごま   1.0g

【作り方】
(お粥を炊く)
1.米と分量の水を鍋に入れ、煮立つまで中火、煮たってきたら弱火にする。
2.途中、しゃもじで底の方を混ぜ、蓋を少しずらして40分ほどコトコト炊く。

(七草を茹でる)
1.鍋に湯をわかし、塩(分量外)を加える。
2.大根と蕪を茹で、柔らかくなったら取り出し冷ましておく。
3.葉物類は、すずななどの太い茎の部分から入れていき、続いて残りの七草をさっと茹でる。
4.ざるにあげて冷水にとり、軽く絞って粗く刻む。

(仕上げる)
1.お粥が炊けたら、塩1gを加え、七草を入れて軽く混ぜる。
(お好みで、白ごまをふりかけると風味が出て美味しいです。)
 
 次回も引継ぎ、日本の伝統行事食についてご紹介しますので、ぜひお楽しみください!