風邪予防にばっちり! 生姜料理をご紹介します。

 こんにちは。管理栄養士の横道友理子です。
 クリスマスまであと少し!アルテミスでは、正面入り口の周りにイルミネーションを飾り、煌びやかで温かい光が患者様をお出迎えしています。
 来院される方、そうでない方にも、アルテミスの前を通る際に喜んでいただければ嬉しいです。

 さて、寒さも本格化しきた今日この頃、風邪などひいていませんか?体温が下がるとウイルスに冒され、免疫力が低下されやすいです。栄養バランスはもちろん、身体が温まる食品を摂って、この冬も元気に乗り切りましょう。
 今回は、今の時期におすすめの、風邪予防にばっちり ”生姜料理”をご紹介します。

まずはこちら。

『生姜粥』

 生姜としらすをたっぷり入れ、小松菜とクコの実を盛りつけた彩り豊かな中華粥。食べるうちに、体がじんわり温まるのが実感できます。味付けは鶏がらだしをベースに、塩と醤油でシンプルに仕上げました。しらすのうま味効果により、余分な塩分を加えなくても十分美味しく召し上がれます。


 次はこちら。
『ジンジャースープ』

 コンソメスープに、生姜を加えたジンジャースープ。飲むと汗が出るほどに、代謝が上がるのがわかります。ちょっぴり辛みが効いていて、風味がよくさっぱりした味わいです。コンソメのみで味付けするより、塩分が抑えられるのも減塩のポイント。
 
 生姜は、血液の循環を良くして代謝を上げたり、免疫力の向上や殺菌効果がある万能食品。中国では、紀元前500年頃、既に薬用として使用されていたそうです。
 発汗を伴って身体から余分な熱を出す効果があるので、風邪のひきはじめや熱がある場合、寒気がする時におすすめですよ。
 
 生姜には、辛み成分のジンゲロールが含まれます。ジンゲロールは、免疫細胞に働きかけて免疫力を活性化させたり、血流を促進させることで体温を上げ、免疫力を向上させます。その他、吐き気を止める作用もあるので、つわりや乗り物酔いにも効果的です。気管支炎などの炎症を引き起こす細菌を攻撃する力も持っているため、直接的に細菌などを撃退する働きもあります。

 ただ、注意していただきたい点が一つ。ジンゲロールは、血流を良くして身体の深部にある熱を手先や足先に運びますが、その分深部の熱が奪われ、逆に身体を冷やしてしまうのです。
 ですが、熱を加えることで効能が変化し、深部に熱を作りだすよう働きかけます。生姜が良いと言っても、調理の仕方によって効果が変わってしまうとは、驚きですね。
 風邪予防や殺菌作用には”生”の状態で、冷え性には”加熱”した生姜をお召し上がりいただき、ご自分にあった食べ方をしてみてくださいね。


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レシピはこちらです。

『生姜粥』
【材料】4人分
玄米     180g
水     1000g
しらす干し   40g 
鶏ガラだし  120g
生姜       8g
醤油     1.5g
塩        1g

松の実      12g
クコの実     8g
小松菜     80g

【作り方】
1.しらすは、フライパンでから煎りする。
2.生姜は2cmの千切りにする。
3.小松菜は、3cmにカットして茹でておく。
4.鍋に米、水を入れて強火にかける。沸騰したら弱火にし、30分ほど炊く。
5.お粥の状態になってきたら、しらす、生姜を加え、2〜3分したら鶏ガラだし、醤油、塩を加えて軽く全体を混ぜる。
5.器に5を入れ、小松菜、松の実、クコの実を乗せる。

しらすはそのままでも美味しいですが、から煎りすると香ばしさが出ます。醤油を少量加えることで、風味良く仕上がりますよ。

『ジンジャースープ』
【材料】4人分
玉ねぎ   120g 
オリーブ油   3g
生姜     10g
水     150g
コンソメ  8g
醤油      2g
パセリ    少々

1.生姜は千切りし、玉ねぎは薄くスライスする。
2.鍋にオリーブ油を熱し、玉ねぎを炒める。
3.水を入れ、沸騰したらコンソメ、生姜を加える。
4.仕上げに醤油を回し入れ、盛る直前にパセリをふる。

※生姜は千切りでなくても、すりおろしても大丈夫です!ただ、チューブタイプのものは添加物が多く、生姜そのものの含有量は少なくなるので、できれば生での使用がおすすめです。
 
 これからまだまだ寒くなりますが、体を温めて体調には十分お気を付けくださいね!