アルテミスのアレルギー対応について

 こんにちは。管理栄養士の横道友理子です。 
 30度を超える真夏日が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?特に日中は日差しが強く、体力を消耗しやすいです。直射日光を避け、小まめな水分補給で熱中症や日射病には十分お気を付けくださいね。

 さて、今回は”アルテミスのアレルギー対応”についてお話します。 
 当院では、妊婦さん全員に『食物アレルギーと食生活に関するアンケート』のご記入をお願いしています。アレルギー情報の把握と、より良い食事指導に繋げるためです。アレルギーをお持ちの方は意外にも多く、最近では野菜や芋類など、以前にはなかった食品が見られるようになりました。
 今は昔に比べて食品添加物が多く、スナック菓子やジャンクフードなど、植物油脂が多く含まれる食品がすぐ手に入る状況です。また、夜ご飯が遅く、朝食は欠食するなどの不規則な食生活をされている方もいらっしゃると思います。ですが、こういった環境こそがアレルギーを起こしやすくさせる、主な原因にあるのです。

 一般的に妊娠中は、赤ちゃんを異物として認識しないようアレルギー反応が起こりにくくなりますが、同時にホルモンバランス、自律神経が乱れることで症状が悪化する場合もあります。産後は、出産による疲労や睡眠不足、ストレスなどの影響を受け、今まではなかったアレルギーが発症したり、妊娠中に治っていたものが再発することもありますので、この時期は特に気を付けなくてはなりません。
 
 栄養科では、アレルギー患者様専用のお食事をご用意しています。
 アンケートのアレルギー記入欄に○○アレルギーと記載していただき、それを見ながら栄養士がヒアリングに伺います。例えばある特定の果物がアレルギーである場合、加熱をすれば可能なのか(ジュースやジャム等のソースは大丈夫か)をお聞きし、アレルギーの程度を確認します。青魚アレルギーと記載があった場合は、どんな青魚かお聞きし、アルテミスで提供している全ての魚をお伝えした上で、食べられないものがないかをご確認いただきます。
 ヒアリングが完了すれば、あとは代替え食品や調理法を決めていきます。どんな代替え食品にするか、どのように調理すれば美味しいかをシェフに相談することもあり、患者様が普通の方と変わらず、美味しく召し上がれるよう工夫を凝らしています。

 昨日の昼食でお出しした”卵、乳、小麦”アレルギー患者様のお食事をご紹介します。

『ご飯、チキンソテー、レタスサラダ、きのこスープ、果物、ゼリー』

 
 通常のお食事と変更した点は、
 ・ツナ&レタスサンド、ほうれん草のキッシュ→ ご飯、チキンソテー(付け合わせにほうれん草)、サラダ
 ・飲むヨーグルト → ゼリー
 
 この日は朝食の主菜が魚でしたので、サンドウィッチのツナとキッシュの卵に含むたんぱく質を、鶏肉で補っています。サンドウィッチのレタスはサラダとしてお出しし、食物繊維を上げています。乳製品は、朝は牛乳を豆乳に変更しているので、昼はゼリーをお付けしています。
 このように、エネルギーやたんぱく質、炭水化物、脂質は勿論、他の栄養素やビタミンの過不足が生じず、赤ちゃんにもしっかり栄養がいきわたるよう、食品をうまく組み合わせて提供しています。
 
 加熱をするとほとんどのアレルゲンは弱まりますが、それでも反応してしまう方は、鍋やフライパン、お玉など調理器具全てをアレルギー専用のものにし、完全別作りで対応を致します。
 厨房では可能な限りのことをしておりますが、もし何か気になることがあったり、聞きたいことがあればご遠慮なくお申し出くださいね。