2017年 アルテミスのお正月

 明けましておめでとうございます。
 昨年は、おいしいブログをご覧いただき、Facebookにいいねやコメントを下さりありがとうございます。
 2017年も、皆さまに”おいしい”が伝わるよう、食事や栄養の情報を発信していきますのでよろしくお願い致します。

 『七福神鏡餅

〈4階カフェテリアエレベーター前にて撮影〉

  今年はカレンダーの影響でちょっぴり短かった正月休み、皆様はいかがお過ごしでしたか?
 家族と一緒に過ごされたり、お友達とカウントダウンをしたり、福袋目当てに走ったりと様々かと思います。
 アルテミスでは、元旦1月1日におせち料理をご提供し、入院中の患者様にお正月気分を味わっていただきました。

元旦1月1日

♢メニュー
お雑煮
おせち盛り合わせ
カラスガレイのあんかけ

 正月と言ったらお雑煮!お雑煮は、地域によって食べ方や味が異なるようですが、アルテミスは関東風に、焼いたお餅と鶏肉、京芋、人参を入れてシンプルに仕上げました。かつお節と昆布で取った出汁に鶏肉の旨味が合わさって、コクと深みのある味わいです。
 こんがり焼けたお餅は、柔らかくて正にモチモチ。箸で伸ばすと、とろーりよく伸びてとろけそうです。「お餅を食べると母乳が詰まる?」という質問がありますが、それは餅の食べ過ぎにより生じるもの。お餅は、消化が良いので糖質の吸収が早く、脂肪に変換されやすいです。その為、過剰に出来た脂肪が血中にたまり、どろっとした血液になってしまいます。血液から出来る母乳は、この状態により、詰まってしまうのですね。

 おせち料理は、見た目にも豪華!黒豆、栗きんとん、田作り、えび、なますと5種の盛り合わせです。それぞれには、古くから縁起の良い意味が込められています。ここで少しご紹介していきますね。
 まず、栗きんとん。黄金色に輝く財宝ににたとえて、”豊かさと勝負運”の願いが込められています。黒豆は、豆自体に「丈夫、健康」とう意味を持つことから、”元気に働けますように”。田作りは、”五穀豊穣”を願い、 小魚を田畑に肥料として撒いたことから名付けられました。紅白なますは、紅白でおめでたい!という意味は勿論ですが、もともとは生の魚介と大根、にんじん、酢で作ったことから、なますと呼ばれるようになったようです。海老は、腰が曲がるまで長生きすることを願う、”長生きの象徴”です。
 縁起が良いのみでなく、栄養も充実しているおせち料理。黒豆は、良質なたんぱく質大豆イソフラボンが豊富です。アントシアニンという色素成分を含むので、目の疲れをとったり、抗酸化作用にも働きます。田作りは、カルシウムや、味覚を正常にする亜鉛などのミネラルが多いです。えびは、高たんぱくで低脂肪。タウリンが豊富なのが特徴です。なますに入る大根は、お雑煮やお餅などに含まれるでんぷんの消化を助けるジアスターゼをはじめ、ビタミンCがたっぷり。人参は、体内でビタミンAに変わるβ-カロテンを含むので、免疫力を高めて風邪予防に効果的です。酢の物にすることで、お酢の効果(脂肪燃焼、血中コレステロール値低下、血圧上昇抑制)があることも、魅力ですね。

 こうして意味や栄養効能を一つ一つ見ていくと、昔の人の知恵とはすごいと感じるばかりです。親から子へ、またその子へと、いつまでも大切な食文化の一つとして、「おせち料理」が受け継がれていけばと思います。