9月22日は秋分の日でした! おやつ『おはぎ』

 こんにちは。管理栄養士の横道友理子です。
 先日は台風が来たりと、天候が心配な今日この頃。朝晩はだいぶ涼しくなり、すっかり秋の気候ですね。
 さて、昨日9月22日は秋分の日。アルテミスでは、患者様のおやつに『おはぎ』をご提供しました。

 『おはぎ』

 あんこは、小豆本来の味を生かし、甘さを抑えた仕上がりです。外の皮が柔らかく、とっても優しい口当たり。中のもち米はふっくらモチモチ。食べ応えがあり、ボリュームのある一品です。
 おはぎは、昔から栄養価の高いものと言われています。小豆の効能は、お豆の中でも断トツ。主成分は糖質とたんぱく質で、その他ビタミンB1・B2、鉄、カリウム、食物繊維などを豊富に含みます。
 ビタミンB1は、糖質の代謝を助けてエネルギーに変える働きがあるので、小豆ともち米の組み合わせは抜群と言えます。ビタミンB2は、糖質、たんぱく質、脂質の代謝を促進させるので、疲労回復や皮膚の粘膜を正常に保たせます。
 更に、カリウムはむくみ防止、食物繊維は便秘解消に、鉄は貧血予防にと、妊産婦さんには嬉しい効能が詰まった食材ですね。
 栄養たっぷりで、『秋分の日』ならではのおはぎのおやつ、患者様からは「あんこの甘さが丁度よくて、美味しかった。」「秋分の日に、おはぎが食べられて嬉しい。」などのコメントを頂き、季節感のあるおやつに喜んでいただけたようです。

 ところで、おはぎと似ているもの、ぼたもちもお彼岸で食べる習慣がありますが、この二つは何が違うのでしょう?
 調べてみると、ぼたもちは、春に咲く”牡丹の花”に見立てており、おはぎは、秋に咲く”萩の花”に見立てているのだとか。季節のお花をイメージさせて形を作り、名前をつけるなんて。何とも可愛らしいですね。
 
 「粒あん」と「こしあん」の違いにも、しっかり意味があります。本来、秋のお彼岸には「つぶあん」を、春のお彼岸には「こしあん」を使います。それは、秋は小豆の収穫期と重なるので、柔らかい小豆を皮のままつぶして「つぶあん」にし、春は年を越して小豆の皮が硬くなるので、皮を除いて「こしあん」にするのです。
 食材の調達が便利になった今では、「こしあん粒あん、どっちがいい?」と、当たり前のように言えますが、実はそんな言われがあったのですね。
 皆様は、粒あん派?それともこしあん派でしょうか?栄養的な面から言いますと、食物繊維が豊富な皮を含む、粒あんがおすすめです。また、小豆の皮にはサポニンという、コレステロールや脂肪の吸収を阻害する栄養素も含まれるので、肥満や動脈硬化の予防に効果的です。
 ただ、どちらにしても食べ過ぎには要注意。なんでもほどほどに、が大切ですね。