『十五夜御膳』
今日は中秋の名月です。旧暦の8月15日にあたるこの日、日本では昔から供え物をして月見を楽しむ習慣がありました。その中秋の名月をイメージした『十五夜御膳』をご紹介いたします。
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◇御飯:月見ちらし
鮭フレークで富士山を、黄身で月を描いてみました。波形の白いお皿が爽やかな秋の夜空を想わせ食欲をそそられます。
◇主菜:すずきの紅葉焼き
すずきの”紅葉の赤”は、裏ごししたジャガイモとペースト状にしたパプリカで色づけしました。絹さやの緑と紅葉の赤の対比の鮮やかさが秋の風情を感じさせてくれます。つけ合わせのコーヒーで煮た栗は「大人の甘露煮」です。
◇副菜:里芋のきのこあんかけ
里芋に、しいたけ、しめじ、えのきなどのきのこたち、ニンジン、絹さや、銀杏と秋の味覚が満載の一品です。あんかけのとろみが、きのこと野菜をやさしく包み、それぞれの食感を際立たせてくれます。
◇和え物:茄子の胡麻酢和え
焼き茄子におくらのネバネバが絡みます。さっぱりとした白胡麻の酢のものは箸休めにぴったりです。
◇椀物:海老月冠椀
蒸して裏ごしした大和芋に海老を入れた具に大葉の香りが上品さをそえる吸い物です。夜空に浮かぶ満月をイメージしました。
◇デザート:あんずのババロア
アングレーズの中にあんずジャムが入った甘さを控えたババロアです。抑えた甘味が口中をさっぱりとさせてくれる大人のスイーツです。
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満月の中秋の名月は今年を逃すと次は8年後、その間は少しだけ欠けた満月だそうです。春や夏とはまたひと味違う中秋の名月を今夜は満喫してくださいね。