東久留米の旬菜!朝堀り竹の子のマリネサラダ

こんにちは。管理栄養士の横道友理子です。
満開だった桜の木は、あっという間に葉桜となり、新緑の季節へと移り変っています。東久留米は緑が多く、市内を流れる落合川は、東京都で唯一選ばれた「平成の名水百選」とされています。これからの時期は、川遊びやお散歩に最適ですね。

http://www.city.higashikurume.lg.jp/shisei/profile/midokoro/1000080.html
 
 さて、今回は春の代表味覚”竹の子”を使った料理『竹の子のマリネサラダ』をご紹介します!料理長の田島シェフが竹の子堀りから仕込み、調理と全てをこなしました。

『朝掘り竹の子のマリネサラダ』

 この日の朝、田島シェフは東久留米の落合川沿いにある竹林に出かけ、たくさんの竹の子を掘ってきました。竹の子は、光に敏感に反応する野菜で、光を感じるとアクが強くなってしまいます。また、夜から早朝までの間に最も水分を多く含むので、朝の堀りたてはとっても貴重なのです。すぐに湯がかないとその成分のホモゲンチジン酸の代謝により劣化したり、水分が抜けてみずみずしさや食感、風味が悪くなります。
竹の子掘りから戻ったシェフは、早速厨房で湯がき、調理を開始しました!

それでは、シェフが真剣に(楽しく)竹の子堀り、仕込みをしている様子をご覧いただきたいと思います。
 
晴天に恵まれ、竹林は木々の間から太陽の光が差し込んでいました。朝の澄み切った空気の中、竹の子をどんどん掘っていくシェフ。

根っこから一気に掘り起こしていきます。

掘った竹の子に満足気な様子です。

ずっしりと形の良い竹の子をゲットしました!

きれいに泥を洗い流し、厨房に運びます。

早速包丁を入れていきます。

大きな寸胴鍋に入れ・・・昼の提供に間に合うよう、真剣です!

米ぬか、鷹の爪を入れて湯がいていきます。

湯がき終われば薄くスライスし、調味料であえて出来上がりです。今回は、手作りの和風ドレッシングにエキストラバージンオリーブオイルを混ぜ合わせ、隠し味にかつお節を加えてさっぱりと仕上げました。
ポイントは、オリーブオイルと醤油(手作りの和風ドレッシングに醤油が入っています。)を合わせて、素材の味を活かして風味よくしたこと。この二つの組み合わせにより、旨味が増してより美味しく召し上がれると、田島シェフが力説してくれました。

ほろ苦く、ほんのりした甘味。こりこり、しゃきしゃきの食感は、まさに旬の味わいです。
召し上がった患者様からは、「歯ごたえが良くておいしかった。」「竹の子食べながら春を感じました。」「料理長が堀りに行くってすごい!こんな美味しい竹の子食べたことないです。」などの感想を頂きました。
 栄養価も高い竹の子は、カリウムや食物繊維が豊富なので便秘改善やむくみ予防に効果的。アスパラギン酸も多く含まれるので、疲労回復に最適です。また、旨味成分であるグルタミン酸が含まれることで、料理のだしとして大切な役割を果たします。
今回は、朝堀の味をそのまま感じていただきたくサラダにしましたが、炊き込みご飯や煮物、揚げ物など色々な料理でお召し上がりいただけます。
ちなみに9日の昼は、『竹の子の土佐煮』を提供する予定です。ぜひお楽しみください!
  

ルイボスティーの魅力、ご存知でしょうか?

 こんにちは。管理栄養士の横道友理子です。
 柔らかい春風と共に、草花はぐんぐん成長しています。桜の木は満開を迎え、お花見の時期が到来です!
 
 さて、皆様はお食事やおやつの時間、どんな飲み物を飲みますか?
 アルテミスでは、入院中のお食事でルイボスティーをお出ししています。ノンカフェインなので妊産婦さんでも安心してお飲みいただけますし、血液の循環を良くするのでむくみ改善や高血圧予防、冷え性の改善も期待できます。また、体内の老廃物を出しやすくするので便通改善や美肌効果、更には母乳分泌を促すなど、たくさんの優れた効能を持っています。
 

 そんな魅力たっぷりのルイボスの茶葉は、いったいどんな地域で育てられ、どのように作られているのでしょうか?ルイボスティーの美味しい飲み方や、効能を発揮しやすくするポイントも合わせてご紹介していきます!

 産地は、南アフリカケープタウン。地球上で唯一、ルイボスの生育に許された土地と言われています。もともと、ここの先住民であるブッシュマンコイサン族)たちが「不老長寿の飲み物」として愛飲していたもので、空腹を満たす栄養補給原でもあったようです。

 
 ケープタウンは乾燥が激しく、気温は40度を越えるとされています。人が住むには厳しい環境ですが、ルイボスには絶好条件。枝は長く成長して黄色い花を咲かせます。収穫が始まる頃、葉はどんどん赤くなり、抗酸化力が増していくのです。

 この”抗酸化力”が、ルイボスティーに秘められた効能の鍵を握っています。
 
 私たちの体は、ストレスや喫煙、生活習慣の乱れなどによって活性酸素が生じ、血管が酸化されます。酸化された血管は動脈硬化を引き起こし、高血圧や糖尿病の原因になりやすいです。ルイボスに含まれるたくさんのポリフェノールは、活性酸素を除去することでこのような症状を予防し、健康で若い血管の維持に働きます。また、鉄や亜鉛などのミネラルが多く、タンニンやカフェインは一切含まれないので効率良く摂取できます。肌の新陳代謝も良くするので、美容にもおすすめですよ。
 
 抗酸化作用をより発揮しやすくする為には、煮出し方が重要です。いくら体に良いと言っても、間違った飲み方をしてはあまり意味がありませんね。そこで、3つのポイントをご紹介します!

ポイント1 煮出す時間は10分以上。
 ルイボスに含まれる酵素成分は煮出すことによって吸収されやすく、抗酸化作用がより高まるのでじっくり煮出しましょう。目安としては10〜20分。真っ赤な色に染まったらOKです。

ポイント2 1日に飲む適量は500ml。
 数回に分けた方が栄養素の吸収が良いので、2〜3杯/日飲むと良いでしょう。毎日飲むことでゆっくり効果が出てくるので、継続して飲むのがおすすめです。

ポイント3 レモン汁、シナモン、生姜を加える。
 ルイボスに含まれる鉄分は、ビタミンCと一緒に摂ることで吸収率が上がります。レモン汁などを加えると効率よく摂取でき、レモンの酸味で独特な苦みが和らぎます。シナモンや生姜を加えれば、体が温まって冷え性の改善にもつながります。

 健康と美容に嬉しいルイボスティー。女性だけでなく、男性にもおすすめですよ!
 まだ飲んだことない方は、ぜひお試しいただければと思います。

 温野菜〜和風豆乳ソース添え〜

 こんにちは。管理栄養士の横道友理子です。
 先日、東京では梅の開花宣言がされました。まだまだ寒さは続きますが、少しずつ春が近づいてきているようですね。
  
 さて、野菜不足により昨年から価格が高騰しています。野菜を食べたいと思いつつ、高くて買えないのが悩みどころ。アルテミスでは、そんな野菜不足に若干左右されつつも、患者様には1日の必要量をしっかり摂っていただきたいので、サラダバーや温野菜など、色々な種類の野菜を組み合わせてご提供しています。
 
 そこで、今回ご紹介するのが『温野菜の和風豆乳ソース添え』。今が旬の野菜に、豆乳ベースのヘルシーなソースを添えました。

 『温野菜(さつま芋、南瓜、紅芯大根、蕪)〜和風豆乳ソース添え〜』

 大きめカットで盛られた野菜は、彩り豊かで食欲もそそられます。スチームオーブンで蒸しているので、さつま芋や南瓜はほっくりと、蕪や紅芯大根はみずみずしく柔らかい食感に仕上がりました。
 紅芯大根とは大根の仲間で、中身が赤く周りが白いのが特徴です。形は丸くてコロンとしているので、一見蕪のようにも見えますね。
 
 
紅芯大根

 赤い部分には、アントシアニンというポリフェノールがたっぷり含まれており、強い抗酸化作用が期待できます。ストレスや紫外線を受けると活性酸素が生じて血管にダメージを与えますが、この抗酸化作用によって血栓の予防ができ、血管を丈夫に保つことができるのです。
 また、普通の大根に比べて苦味が少ないので、野菜の苦手な方でも抵抗なく召し上がれると思います。 

 野菜に添えたソースは、マヨネーズに豆乳を合わせてヘルシー仕上げました。なめらかでコクがあるのに、脂肪分が少ないので後味はさっぱりしています。
 患者様からは、「野菜は苦手だけど、このソースをつけると食べられました。」「市販で買うソースはちょっとしつこいけど、これならたくさん食べられそう。」などの感想を頂いています。

 レシピはこちらです。
 
【レシピ 10人分】
豆乳   100g
味噌     5g
マヨネーズ 75g
アンチョビ  5g
にんにく   1g
オリーブ油 40g

【作り方】
1.オリーブ油以外の材料をミキサーにかける。
2.1の中に少しずつオリーブ油を入れ、滑らかになるまで回す。
 
 材料をミキサーに入れるだけの、とっても簡単なレシピです。ぜひ皆様もやってみてくださいね。
 野菜以外でも、お肉やキノコにつけてもおいしくお召し上がりいただけます!  

産後特別食の朝食

 こんにちは。管理栄養士の横道友理子です。
 先週は大雪となり、東京では4年ぶりに20cm以上の積雪となったようです。今はだいぶ溶けていますが、凍っている路面もありますので、足元には十分お気をつけくださいね。また、今週も雪の予報が出ております。健診などで受診される方は、無理のないようご来院ください。
 
 さて、今回は先日ご提供しました朝食をご紹介します!産後の患者様は夜も授乳でエネルギーを使うので、朝はとってもお腹が空きます。
 「朝ご飯が待ち遠しかった!」と、1番のりでカフェテリアに見える方もいらっしゃるほど。

 こちらは、人気メニューのひとつでもある『トマトの玄米粥』。産後の疲れた体に優しい、栄養豊富なお粥メニューです。


『トマトの玄米粥』

 玄米の中にトマトを入れ、かつおと昆布のだしでじっくり炊きました。お粥のとろんとした柔らかさに、玄米のプチプチが合わさって新鮮な食感です。玄米は、ビタミンB1や食物繊維、鉄分、葉酸などが豊富なので、妊産婦さんには積極的に摂っていただきたい食材です。特に食物繊維は白米の5倍も含まれるので、便秘の改善が期待できます。
 お粥にトマト!?と驚かれるかと思いますが、意外にこの組み合わせが合うのです。トマトはグルタミン酸という旨み成分が多く、味に深みを与えてくれます。欧米では、昆布や鰹節のように出汁として、料理に使われることもあるようです。 
 
 トマトには、活性酸素をやっつけるリコピンが豊富に含まれます。生活習慣病やガンの予防に効果的なので、肥満や血圧が高めの方には、特におすすめですよ。調理法として、加熱をしたり油と一緒に摂ることで、吸収率がぐんとアップします。今回は、お粥の中にトマトを混ぜこみ、更に別皿でオリーブオイルを添えました。お粥に油!?と驚かれた方、こちらも意外と合うのです。トマトの酸味と玄米の甘味にコクが生まれ、リゾットのような洋風料理が味わえます。
 

白身魚のムニエル レモン風味』

 淡白でくせのない舌平目を、レモン風味のムニエルにしました。身が柔らかく、ふっくらしているのが特徴です。
 他の魚に比べて脂肪分が少ないので、まだ胃が目覚めていない朝でもさっぱり召し上がれますね。付け合せは、長芋とズッキーニのソテー。長芋はすり下ろして食べるのが一般的ですが、ソテーにするとほっこりシャキシャキに仕上がります。


『和風味噌チャウダー

 トマト粥とムニエルには、味噌汁とスープ、どちらが合うのでしょう・・・。
 そこで和食と洋食担当のシェフが協働して考案し、味噌と豆乳を合わせたスープが出来上がりました。この二つは相性が抜群!豆乳のまろやかさが加わることで、味噌の量が減って塩分も抑えられます。
 

『手作りグラノーラ

 カスピ海ヨーグルトに、シェフ特性の手作りグラノーラをお付けしました。はちみつのほんのりした甘さと、くるみとナッツの香ばしさが合わさったグラノーラ。「ザクっとした食感がいい!」「甘さが好み!」など、患者様からも大好評の1品です。

 朝食は、1日の元気の源です!特に妊産婦さんは、朝食を抜くと貧血や便秘になりやすいのでしっかり摂っていただきたいですね。
 朝はお忙しいかと思いますが・・・いつものコンソメスープを豆乳やミルクスープにしたり、野菜や卵を加えてたんぱく質を補ってあげると、バランスも良く栄養価が上がりますよ!

 手作りカレーコロッケ

 こんにちは。管理栄養士の横道友理子です。
 1月も中旬となり、寒さは本格化してきました。インフルエンザも流行っておりますので、体調には十分お気を付けくださいね。
 
 さて、今回は患者様にご好評いただいている『手作りカレーコロッケ』をご紹介します!
 
 『手作りカレーコロッケ』

 まん丸で、コロッと可愛い形のコロッケ。シェフが一つ一つ、丁寧に成形しています。こんがりきつね色の表面は、揚げたてでさっくさく!オリーブオイルを使用しているので、油のくせがない軽やかな食感です。
 口に入れるとカレー粉の風味がほんのり漂い、衣の香ばしさとじゃが芋のホクホクした対称的な食感が、コロッケ好きにはたまりません。

 「ソースはないんですか?」というご質問を頂くことがありますが、ございません。ソースがなくても、十分美味しく召し上がれるのです。カレー粉の程よいスパイスと、ちょっと多めな挽肉が美味しさのポイント。肉の旨みがぎゅっと詰まって、ジューシーな味わいが広がります。患者様からは「コロッケがカレー味で美味しいから、これだけで食べられました。」「ご飯がすすみますね。」などの感想を頂いています。

 コロッケは、糖質と脂質が多い為カロリーの高い料理になりますが、中の具材や揚げ方を一工夫すると、美味しさを保ちつつ、健康的に食べられます。今回は、じゃが芋200gに対しひき肉120gを入れたことで、一般的なコロッケより糖質が低く、たんぱく質が多目になっています。また、温度が下がると油の吸収率が上がってしまうので、一度にたくさん揚げず、少量ずつ揚げて仕上げました。カレー粉は血流を良くする働きがあるので、代謝を上げる効果も期待できます。

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【材料 4人分】
豚ひき肉 120g
じゃが芋 200g
玉ねぎ  120g
カレー粉 8g
塩    1.2g
胡椒   少々
小麦粉  40g
卵    40g
パン粉  40g
オリーブ油 適量

お好みで、お好きな野菜を添えてください。 

【作り方】
1.じゃが芋は4等分に切り、茹でる。
2.茹で上がったらざるにあげ、熱いうちにマッシャーなどで潰す。
3.玉ねぎはみじん切りにする。
4.フライパンに油を熱し、3の玉ねぎを炒め、透明になったらひき肉を加えて炒める。
5.肉の色が変わったら塩、胡椒を加え、混ぜ合わせて火からおろす。
6.2のじゃが芋と5を合わせ、カレー粉を加えてよく混ぜる。
7.食べやすい大きさに成形する。
8.7のコロッケに、小麦粉→溶き卵→パン粉の順に衣をつけ、180度の油で揚げる。

 いかがでしたでしょうか?スーパー等で買うコロッケも美味しいですが、やはり揚げたては美味しさが断然違います!お時間のある時など、ぜひ作ってみてくださいね。

 1月7日は『七草粥』

 こんにちは。管理栄養士の横道友理子です。
 今年はお正月から晴れ間が続いていましたが、空気はきーんと冷たいですね。首を温めると、体感温度が3度上がるそうです。外出される際は、マフラーをしっかり巻いてお出かけくださいね。

 さて、今回は1月7日にご提供しました、『七草粥』についてご紹介します!

 『七草粥

 ふっくら炊けて熱々。とろりとしたお粥に七草が混ざり、爽やかな風味が広がります。あく抜きをしっかりすることで、独特の臭みが出ずにあっさりした味に仕上がりました。患者様からは、「今日は七草粥の日ですものね!食べられてよかった。」「優しい味付けで美味しかったです。」などの感想をいただき、入院中ならではのイベント食に喜んでいただけたようです。

 七草粥は、正月にご馳走がたくさんあったことで疲れた胃を休める為に食べるという風習がありますが、本来は人日の節句と言って、「ご節句」の行事の一つです。人日(1月7日)の節句七草粥を食べて、1年間の無病息災を願う伝統行事とされています。
 
 七草は、早春にいち早く芽吹くことから”邪気を払う”と言い伝えられていますが、栄養学的にも体に良い効能がしっかりあります。
 
 それでは、それぞれの意味をご紹介しますね。

〇セリ
血圧低下や解毒作用、整腸作用や利尿作用など、様々な効果があります。


ナズナ
別名、ぺんぺん草といいます。利尿作用や解毒作用を持ち、消化機能を整えます。


ごぎょう
喉の痛みをやわらげ、咳止めや気管支炎を防止します。


ハコベラ
利尿作用や止血作用があります。


ホトケノザ
解熱、陣痛作用があります。胃を調子を整え、食欲増進効果も期待できます。


スズナ
消化促進、精神安定があります。


スズシロ
胸やけ、胃もたれを防止します。

 このように、七草には体に良い効果がたくさんあります。正月料理を食べたこの時期、胃に優しい七草粥を食べるのは、理にかなっていたことがわかりますね。


レシピはこちらです。
【材料】2人分
米  2/3合(100g)
水      1ℓ
春の七草 2パック
塩     1.0g
白ごま   1.0g

【作り方】
(お粥を炊く)
1.米と分量の水を鍋に入れ、煮立つまで中火、煮たってきたら弱火にする。
2.途中、しゃもじで底の方を混ぜ、蓋を少しずらして40分ほどコトコト炊く。

(七草を茹でる)
1.鍋に湯をわかし、塩(分量外)を加える。
2.大根と蕪を茹で、柔らかくなったら取り出し冷ましておく。
3.葉物類は、すずななどの太い茎の部分から入れていき、続いて残りの七草をさっと茹でる。
4.ざるにあげて冷水にとり、軽く絞って粗く刻む。

(仕上げる)
1.お粥が炊けたら、塩1gを加え、七草を入れて軽く混ぜる。
(お好みで、白ごまをふりかけると風味が出て美味しいです。)
 
 次回も引継ぎ、日本の伝統行事食についてご紹介しますので、ぜひお楽しみください!

 

 アルテミスの年末年始 ”年越しそばとお正月料理”

 明けましておめでとうございます。昨年は、おいしいブログをご覧いただきありがとうございます。
 今年も皆様に楽しんで読んでいただけるよう随時更新していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 さて、年末年始はいかがお過ごしでしたでしょうか?お正月三が日は晴天に恵まれ、日中はポカポカ暖かかったですね。
 アルテミスでは、12月31日の夕食に年越しそばを、元旦にお正月料理をご提供しました。

 12月31日 『年越しそば』

 蕎麦は、他の麺と比べて切れやすいことより、”今年1年の厄を断ち切る”という風習があります。昔から、体内の毒素を排出するとも言われており、大晦日の夜に食べることで、新年を元気に迎えられると信じられてきました。
 入院中の患者様には、鴨肉を豪華にトッピングしたお蕎麦を召し上がっていただきました。前日から煮込んだお肉は柔らかく、まろやかな旨味とコクが感じられます。鴨肉のだしが十分出ているので、塩や醤油は控え目です。鴨は、高たんぱくで低脂肪な上、ビタミンB群、鉄が豊富。特に多く含まれるビタミンB2は、体内のエネルギー代謝を促進させて、疲労回復やお肌の再生に役立ちます。

 
 1月1日 お正月料理
 朝食
〈ご飯 鯛の塩焼き 和野菜と雑魚のサラダ ひじきの白和え 蛤のお吸い物〉


『鯛の塩焼き』

おめでたいという語呂から、めでたいことを祝う縁起物の鯛。低温加熱でじっくり火を通すことで、身がふっくらホクホクに焼き上がりました。塩加減も丁度よく、とても上品な口当たりです。
 
『蛤のお吸い物』

 大きくてぷりっぷりな蛤が二つ入ったお吸い物。熱々の湯気と共に、蛤の風味がふわ〜っと漂います。貝が対になっているのは、仲の良い夫婦の象徴です。今年も、そしてその先もずっと、お互いを助けあいながら添い遂げるようにという願いが込められています。
 

 昼食 
〈おせち盛り合わせ お雑煮 豆腐の蟹あんかけ〉


『おせち盛り合わせ』

 おせち料理は、年神様に供える縁起物とされており、五穀豊穣、家族の安全と健康、子孫繁栄の祈りを込めて、海の幸、山の幸が豊富に盛りこまれています。今回は黒豆、紅白なます、海老、田作り、栗きんとんを提供しましたので、その由来をご紹介していきますね。
 まずは黒豆。まめには2つの意味があり、まめ(勤勉)に働き、まめ(健康)に暮らせるようにという願いが込められています。紅白なますは、かつては生魚と大根、人参を材料として作られていました。このことから「なます」と名付けられ、更に色合いがお祝いの水引のように紅白であることから、お祝いごとには欠かせない一品となりました。海老は、腰が曲がった様子が老人のように見えることで、長生きすることを表しています。田作りは、五穀豊穣を願い、 小魚を田畑に肥料として撒いたことから名付けられました。栗きんとんは、金の小判や塊に例えられ、商売繁盛、金運や財運をもたらすと言われています。
 それぞれの意味を考えながら食べていくと、より運が上がりそうな気がしますね。

『お雑煮』

 ぷっくり焼けたお餅は、口に入れると伸び〜るのびる。お雑煮は、その土地によって調理法や食べ方が異なり、関西では白みそを、関東では醤油をベースに仕上げるのが一般的とされています。アルテミスでは、かつお節と昆布の出汁を十分に効かせ、醤油ベースのシンプルであっさりした味わいです。

『豆腐の蟹あんかけ』

 なめらかで柔らかい絹ごし豆腐に、蟹の旨みがぎっしり詰まった餡をかけました。ほんのりした塩気と優しい甘さが豆腐とマッチして、口の中でとろけます。

  皆様は、お正月にどんなものを召し上がりましたか?
  昔から伝わるおめでたい料理を食べて、今年も元気に、笑顔あふれる1年でありますように・・・。